これからの企業競争はオフィスで作成される情報の優劣に左右される時代といわれている。
そして、事務部門にも製造部門と同様の強いコスト意識が求められるようになっている。
事務の組織化、事務革命がOA化の進展に伴って急速に浸透している。
そこで、これからの事務部門は、①事務企画担当②主としてOA機器の操作担当③事務全般の流れを把握するシステム設計担当の三つに分業化が進むものとみられる。
すべての事務処理が機械化を前提として標準化、規格化されていくので、OA機器の導入はこれまでの事務のやり方を根本から変えるのだとの認識が必要である。
そのためには、OA機器に慣れる、ファイリングシステムを身につける、といった個個の事務処理能力だけでなく、広い視野から会社の事務改善をみる能力が求められるようになる。
視野を広く持ち、現在の事務処理を見直すことにより、どの部門をOA化すればよいか、隣接事務とのシステム化をはかるにはどうすればよいかなどの発想が必要となる。
OA機器を導入する前にOA機器でどういう事務を処理するのか、その事務のデータの種類や量を三年くらい先の予測も含めて、どの程度に見積もるのかなどの準備をしたうえでハードの購入を決定しなければならない。
「世の中OAブーム、当社もOA化に乗り遅れては……」とコンピュータなどを諸準備なしに導入し、十分に活用できないため事務部門のムダを発生させているケースは意外と多い。
これを防ぐためにはOA機器をソフト、ハード両面から完全に使いこなすことが大切である。
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